たんすい日記

2011.05.19

思いやりは日本の誇り

東日本大震災が起こった直後から
私のメールボックスには

「大丈夫?生きてる?
無事だったら返信して!」
という内容のメールが世界のあちこちから届きました。

ロンドンでともに学んだ
世界中の幼稚園の先生仲間からです。


少し経った頃から、
震災の報道を見たみんなから
こんなメールが届くようになりました。

「日本人はスゴイね!」
「なんで、日本ではあんな状況の中、
あんな冷静にいられるの?」
「どうして、暴動が起きないの?」
「どうしてそんなに人のことを考えられるの?」

そして、
最後にはこんな質問が私に…

「日本人って本当にすごいと思う。
アヤコは母であり、教育者だけど、
どんなふうに子どもたちを教育すれば、
あんな日本人が育つの??」

私は実はロンドン時代、
日本とイギリスの幼児教育の違いについて
研究していました。

私たち日本人は、
人の気持ちを考え大事にすること、
「思いやり」を
とても大切にしています。

日本の幼稚園の教育目標には概して
「ありがとう」と「ごめんなさい」が言えるようになる
という目標があります。

しかし、その話を
イギリスの幼稚園でしたときに、
「”ありがとう”が言えることは大切だけど、
”ごめんなさい”が言えるようになることは
必ずしも必要ではない」
と反論を受けたことがあります。


私は、なんだか複雑な気持ちになりました。
でも、日本人にとって、
自分に非があったとき
「ごめんなさい」
ということができること。
それは、他人の気持ちを感じ、考えること。
私たちが人間関係を培う基礎となるものです。


日本のドラマで
主人公が感傷的になるシーンに
BGMが流れ、主人公の気持ちを伝えようとする効果が用いられますが、

海外(西欧)のドラマでは、
あまりそのような効果音がないことからも
わかります。


人の気持ちを考えること、
思いやりを大切にすること。
これは、私たち日本人が古来から受け継いだ大切な日本の文化。


そして、それを培うための私たちの教育。
世界中から評価され、
今、再び見直されています。


「思いやり」
日本人が昔から培ってきた
大切な日本文化です。

そして、これからも大切にしたい
日本文化。

そして、思いやりは日本の誇りです。

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