たんすい日記

2010.12.30

国際人とは?

今日は、数年前に紹介した園便り~はばたき~より
ご紹介します。

国際人とはどんな人なのでしょう?


英語やいろんな言葉を操り流暢に話す人でしょうか?

 


私がロンドンに住んでまもなく1年半というころ、
イラン人の友人からホームパーティーに招かれ、
意気揚々、ワイン片手に訪問しました。

 

しかし、それが大失敗。
イスラム教の人は(宗派にも寄りますが)、
お酒を飲まないのです!

 


ロンドンで言葉の壁も薄くなってきたころ、
私がぶつかった新たな文化の壁でした。


しかし一方、
イギリス人は、いろんな文化の常識を心得ており、
どんな場合でもとてもスマートに対応し、異国文化に上手になじんでいきます。

イギリス人は日本人と同様、外国語を話す人が少なく、自国語(英語)しか話しませんが、他国、他文化をよく理解し、差別しない国際人なのです。

 


その原因がわかったのは、イギリスの幼稚園で働き始めたとき。
ロンドンの幼稚園では、自国の文化以外に、
イスラムのラマダン、中国のお正月、アフリカやインドの伝統行事を行っていました。

そして、なんと夏には日本の七夕をやっていたのには本当にびっくり。

幼児期から自国の文化以外に、
いろんな国の文化を学ぶ機会があるのです。

子どものころから、他国文化を正しく理解し、差別や偏見をなくすための他国文化に触れる機会がたくさんあるのです。
イギリスの子どもには、国際人になる要素が沢山あるのです。

 

 

日本は単一民族国家。
そんな日本人がぶつかる言葉の壁。
でも言葉の壁よりもっと厚い壁、それは文化の壁です。


幼児期から、いろんな文化に親しみ、触れること。
それが、子どもたちが国際人になる第一歩、文化の壁を取り払うための大事な一歩です。

 

 

平成18年度、平成22年度には、
文部科学省の特殊教育モデル事業として淡水幼稚園では多文化教育に取り組みました。

タイから幼稚園の先生を3人お招きして、タイの言葉を学んだり、お話を聞いたり、タイの文化に親しむ行事を行いました。


タイの先生と過ごす一週間。
子ども達にとっての文化の壁を乗り越える大きな第一歩です。

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